鉱山(輸送手段)

鉱石の運搬においては古くは牛馬が使われていたが、近代に入ってからは鉄道・軌道・トラック・索道などが用いられることとなった。中小の鉱山では森林軌道などを用いて運搬していたが、大規模な鉱山においては専用線や独自の私鉄を設置して鉱石・地金・化学薬品(硫酸など)を運搬することもあった。特に私鉄の場合においては、周辺住民や鉱山労働者を対象に限定的な旅客輸送を行うこともあり、鉱山の閉山後も存続していることもある。北海道のイトムカ鉱山のように、既存の森林軌道を鉱山の輸送手段として利用するケースも多い。

特殊なケースとして、黒部峡谷に位置する富山県小黒部鉱山のように登山道を用いた人力による運搬、伊豆半島沿岸部に存在する静岡県縄地鉱山のようにほぼ直接貨物船による運搬も存在した。また、秋田県では鉱滓ダムの設置が難しい平野部の鉱山と、能代市に設置された鉱滓の処分場との間にパイプラインが建設されていた。

日本一の規模の私道として有名な宇部興産専用道路は、鉄道に代わって石灰石や人員の運搬を目的として石灰石鉱山とセメント工場をつないだものである。

また、貨車への積み込みに用いられるホッパーの規模は生産量の目安ともなり、その鉱山を代表する施設として取り上げられることもある。

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